2012年5月5日土曜日

山形つながるプロジェクトとは。


わたしたちは、震災3.11の2カ月後から宮城県石巻で炊き出し等の支援を始めた団体です。2011年5月9日、初めて炊き出しで訪れた石巻の避難所で、「この2か月おにぎりとパンだけの食事が続いている」という話に大きなショックを受けました。隣りの山形県に住むわたし達は、何も分かっていなかったのです。しかし、そんな状況の中でも、避難所の方々は「ありがとう!ありがとう!おれたちも頑張るからお前たちも頑張れよ!」と手を振り励まして下さいました。思わず、「また来ます!」と手を振り返したのが活動の始まりでした。

大きな災害の後、「何かしたいけれど何をすればいいか分からない。」といつも思い続けていたわたしですが、この時は“とにかく避難所の方たちに温かいスープだけでも届けたい”という強い思いがこみ上げてきました。そのあとは無我夢中でこの思いを回りの人に伝えました。同じ思いが集まり、NPO法人いしのまき環境ネット・つながる炊き出し隊としての活動が始まりました。

石巻での活動は、炊き出しで知り合った方たちの声に後押しされ、炊き出し、支援物資の配達、在宅被災地区の交流サロンづくり、仮設住宅での収納棚づくりなどを行ってきました。

活動を始めて1年、以前から気になっていた山形に避難されている方々の現状を知りました。石巻の活動も一段落していましたが、何より“地元の山形でやれることがあるのではないか?”と考えるようになりました。そこで活動の場を山形に移し、「山形つながるプロジェクト」と名前も新たにして活動を再スタートさせました。

現在の主な活動は、山形に母子避難されているお母さんたちが立ち上げた「ふくしま子ども未来広場」のお手伝いや山形小国での一時保養プログラムの実施などです。

福島第一原発事故は福島だけの問題ではありません。しかし、わたしたちは福島の方々が頑張っている現実を分かっていません。活動を通して聞こえてくる生の声に耳を傾けながら、わたし達が今出来る事を、わたし達みんなの問題として、考え行動していきたいと思います。